副業データアナリストの参画により、1,000万人の会員データを活用したUX設計メソッドをインハウスで開発

マッチング事例企業

株式会社エウレカ

エウレカは、恋活・婚活マッチングアプリ「Pairs」を主として事業を展開しています。

サマリー

副業のUXリサーチャー参画により、データ分析・UX設計手法のインハウス開発という課題を解決。クラウドリンクスを活用することで、採用難易度の高いハイクラス専門人材を獲得し、専門コンサルティング企業に比べてスピーディーかつ安価に課題解決を実現した。チームメンバーが増えたような関わり方が、持続的に成長が可能な内製化を実現した。

1. 持続可能な事業成長のため、自社でのデータ活用・UX設計メソッドの開発を意思決定。

ーー データアナリストの力が必要になった背景を教えてください。

弊社は、恋活・婚活マッチングアプリ「Pairs」を主として事業を展開しています。Pairsはマッチングアプリ、ネットを介して、真剣に交際できる相手を探すサービスです。そこで私はPairsの日本での事業責任者として従事しております。

Pairsは2019年1月に会員数が1000万人を超え、一般の認知が広まってきている段階です。その中で「オンラインデーティングサービスとしてPairsは知っているけど使っていない」という人が一定規模おり、現在の課題であるとともに将来の事業ポテンシャルとして認識しています。

潜在的なユーザーに使っていただくためには、従来の利用者を対象としたプロダクト戦略やKPIを注視するだけでなく、まだ使っていない人たちに向けて「プロダクト外の接点を含めてどう体験を提供するか」という点が重要になってきます。

そのために、これまでのプロダクトUXを改めて考えていくのみならず、さらに持続的成長のため、弊社独自のデータ活用〜UX設計までのメソッドを確立し、チームのPDCAが回り続ける体勢を作りたいと思っています。

ーー どのように解決しようと思っていたのでしょうか?

実は、UXリサーチという分野では社内に深い知見があるメンバーがおらず、解決策を明確に検討するまでに至っていませんでした。まずは私がUXの基本をインプットして、何らかの方針に落とした上で、社内のメンバーを育成しながらなんとか立ち上げていこうと、なんとなく思っていた程度でした。

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ーー 採用は検討されましたか?

採用は、少し試してみたものの、上手くいくイメージが全く湧きませんでした。私の頭の中に課題感はあるものの、そこに対する知見が足りない状況だったため、職務要件を詳しく書くことができなかったんです。

また、実際にスカウト型の転職サイトでUXデザイナーという検索をしてみると、しっくり来る対象者が出てこない。おそらく、UX系の方たちは、まだ一般に職種としての認識が確立されておらず、実際にはそういったスキルセットを持っている人に別の職種名がついていたりと、自分でUX系人材であることに気づいていない人もいるのではないかと思っています。

だから転職サイトでUX系人材を検索しても出てこない。そういう考察もあり、採用は無理そうだなと感じていました。

2. 解決への方針が立たない時に、メルカリ社所属のデータアナリスト/UXリサーチャーとマッチング。

ーー クラウドリンクスを使ったきっかけを教えてください。

課題感が自分の頭の中にあるだけの状態で、具体的な解決を進められていなかった時に、クラウドリンクスの事を知りました。クラウドリンクスは、別の企業で正社員として活躍されている人が副業で登録していたり、経験が豊富なフリーランスの人が登録されているとお聞きしました。

弊社に在籍しているメンバーは主に正社員が中心で、副業やフリーランスの方と一緒に働くという習慣は多くありませんでしたが、この機会に採用やメンバー育成に止まらない課題解決の手段として認識し、期待してみることにしました。

ーー マッチングしたのはどのような方でしたか?

メルカリ社でUXリサーチャー兼データアナリストをされている新保さんという方とマッチングしました。会う前は新保さんのご関心度がわからなかったので、とりあえず会って話してみましょうという感じで面談をセッティングさせていただきました。

また私の勝手な思い込みだったのですが、副業の人はお小遣い稼ぎが目的で、受け身なテンションなのかな?というイメージがありましたが、お会いしてみると全然違いました。

まず、面談では弊社のサービスの状況や課題についてお話を始めましたが、開始2分くらいで今のPairsの課題を認識してくれて、ご自身の経験から解決までの方針をお話してくれました。その後はさらにディスカッションが続き、気付いたら1時間があっという間に過ぎていました。

新保さんは、課題ベースでテーマをお渡ししたら燃えてくれるタイプの方で、参画をオファーする前の段階からすごく頼り甲斐を感じました。スキルのレベルも高いし、とにかく前向きにお話を聞いてくれたので、どんどんご相談したいと思いました。

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3. 副業としての参画から3ヶ月でUX設計プロセスの原型が完成。

ーー 新保さんが参画されて3ヶ月が経ちますが、プロジェクトの進捗はいかがですか?

まず、私の視野がかなり広がりました。UXについて実体験のある方と弊社の実際の課題について一緒に取り組めたため、イメージの湧き方も違いました。

具体的な成果物としては、ペルソナ設計・施策・検証方法まで一連のUX設計メソッドの原型となるものを作っていただきました。来年から半年ほどかけてUX設計メソッドの実行フェーズとして、Pairsを使っていないユーザーに向けて効果があるかどうかの検証を進めていきたいと思っています。

ーー 他のプロジェクトメンバーの影響はいかがでしょうか?

新保さんと一緒に働くようになって、メンバーのUXに関する知見やスキルは確実に上がっていると感じており、それだけでも大きな成果だと思っています。

最終的には弊社のプロダクトチーム全体の常識として定着していきたいと思っていまして、そのためにまずは私が新保さんのUX設計メソッドを実践して検証とブラッシュアップを行っていきます。半年後には共通のUX設計メソッドとして展開する予定です。

4. クラウドリンクスへの今後の期待

ーー 今回のご感想と、今後どのような使い方が考えられるかをお聞きさせてください。

まず、新保さんとのマッチングできたことに対して感謝しています。これまで弊社として副業やフリーランスの方とのお付き合いがあまりなかったため、働き方の多様性に対応できる幅が広がったという点でも大きな学びになりました。

クラウドリンクスの使い方としては、今後も経営課題・事業課題を解決するために、課題ベースでメンバーを集める手段として使って行きたいと思っています。

特に、クラウドリンクスでは「当社の課題に一緒にチャレンジしませんか?」という仲間募集のスタイルが特徴的に感じましたし、粒度の大きい課題は求人票まで落とせないケースが多いかと思いますので、その点でも非常に使いやすかったです。

ーー クラウドリンクスの活用を検討する企業さんへアドバイスなどありますでしょうか。

皆さんにご共有したいことの一つは、まず自社が課題ベースで外部に発信していくことが非常に重要であるということです。

今回のケースではPairs事業の課題を私が一人で考えてしまっておりましたし、会社としても課題を外部に発信するということは特段していませんでした。クラウドリンクスの利用という形で課題を発信したことによって、新保さんとのマッチングが生まれ、今大きな成果が得られようとしています。

この経験から、課題が社内だけに滞留している状態は、解決のための選択肢がどんどん狭くなっていくため良い状態ではない。今後はどんどん社外に発信していくことによって、課題の解決につながる。ということが私自身の大きな学びでした。

また、副次的にですが、これまでの副業の方に対するイメージも変わりました。「お小遣い稼ぎが目的」ではなく、本業でも活躍しつつもさらなる経験を得るために、副業先に対しても前向きに課題を捉えてコミットしてくれる人という感じです。今後はチームメンバーとして一緒に課題解決に取り組んでくれる仲間の候補という認識に変わりました。

ーー 最後に一言お願いします。

「Pairs」は、かけがえのない人との出会いを生み出し、これまでご報告があっただけでも25万人以上の方がお付き合いやご結婚をされています。今後、未婚・晩婚化が進む日本にとって非常に有益な役割を担っている事業であると確信しています。

一方で、オンラインデーティングサービスに対する世間のイメージを、これから良いものにしてく必要があると感じています。この状況を今後どう変えていくか・そのためにプロダクトをどう良くしていくか、という難易度の高い課題が弊社には多くあり、これは弊社で一緒に働いてくれる方々が体験できるメリットであると考えています。

事業の内容や働く環境、または弊社の抱える難易度の高い課題についてご興味がありましたら、ポジションを問わず一度お話しさせてください。

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